火災保険だけで大丈夫なの? |
知ってお得!知らないと損する!「火災保険」の続編です。
「住宅火災総合保険」では、色々な事故を対象にしています。
しかし、対象がマンションの場合や住んでいる地域によっては
必要のないところまでカバーされていることがありました。
「必要な事故補償だけに絞り込むことで保険料が
3割も安くなる」という前回のコラムでした。
では、万一に備えて火災保険に加入したけれど、
本当にそれだけで万全と言えるのでしょうか?
もし、火災が実際に発生した場合、
室内にある物すべてが使用できなくなるでしょう。
このような場合、保険会社から室内を元の状態に戻す
工事費用が支払われます。
しかし、保険金で室内を元の状態まで復元できたとしても、
「なにもない空室」からでは生活ができませんよね。
火災保険だけではカバーできない! |
え!なにもないってどういうこと・・・?
火災保険の適応範囲は、「室内を元の状態に戻すこと」、
つまり、キッチン・お風呂・トイレ・洗面室・部屋などを
もう一度造作し、間取りを復元するためだけに支払われます。
ということは、もともと室内にあった、
家電・家具・衣類、生活用品などは補償されません。
これらを【家財(かざい)】と呼びます。
そうなんです!
火災保険だけでは「家財」は補償されないのです。
では家財には具体的にどのような物が
含まれるのでしょうか?
【家 具】
タンス・本棚・食卓テーブル・椅子・ベッド・机・食器棚など
【家 電】
テレビ・照明器具・パソコン・冷蔵庫・掃除機・洗濯機など
【衣類・寝具・貴重品】
衣類全般・布団・バッグ・腕計・貴金属など
【小 物】
書籍・メガネ・携帯電話・おもちゃ・靴・デジカメ・傘など
他にもいろいろありますよね。
保険会社が利用しています「家財チェックリスト」には、
なんと206品目もありました!
これらの家財を、すべて一から買い揃えるとなると
結構な費用になりませんか。
家財の補償は? |
では、これらの家財を補償するには、
どうすればいいのでしょうか?
それは、【家財保険】に加入することです。
補償額の目安は、全てを新品で買い揃えた時に
掛る総額を予測して算定します。
ただし、掛け過ぎても、掛けた分だけ必ず
支払われるわけではありませんので注意です。
仮に、補償額1,000万円を掛けたとしても、
本当にそれだけの家財を所有していたのかを、
調査員は見抜きます。
また、高価な物を所持していた場合は、
事前に「明記物件」として申告が必要になります。
「高価な物」とは・・・
貴金属・時計・宝石類・着物・骨董品・美術品・などですね。
以前お客様から「1台80万円するカメラを持っているので」と
申告して頂きました。
申告は1点の価格が30万円以上する場合が対象です。
評価基準は購入価格ではなく、時価額になります。
「時価額」とは・・・
使用期間や経過年数などに応じた消耗分を
差し引いた額となります。
例えば、購入当時は30万円した時計でも、
現在の価値が10万円なら明記物件にはなりません。
分からない時は、お気軽にお尋ねください。
それと家財保険に加入することでカバーできる事故が
実はもう一つあります。
突発的な事故も家財保険でカバー |
例えば、
「模様替えの最中にテレビを落としてしまい破損した!」
「子供が遊んでいて食器棚を倒し、中の食器が割れた!」
などの「突発的な事故」も家財保険に加入すると
対象になります。このことは、意外と知られていません。
むしろ火災より突発的な事故の方が日常で起こる可能性が
高いのではないでしょうか。
これで、火災と家財はカバーできましたね。
しかし、まだ火災と家財だけではカバーできない
事故があります。
火災を起こして隣が燃えた場合は? |
「えぇ!まだ何か足りないの?」
火災が生じて室内が全焼した場合、
火災保険と家財保険で室内は元通りになるでしょう。
ですが、もしお隣さんにも火が燃え移ってしまったら、
一体どうすればいいのでしょうか?
このような場合、失火法によれば、
「失火者に重大な過失がない限り、責任は負わない」ことに
なっています。
とはいえ、お隣さんですから、
「申し訳ない」の謝罪だけではいたたまれないですよね。
そんな時、頼りになる保険が、『類焼補償特約』です。
類焼してしまったお隣さんの被害を補償してくれます。
ただし、お隣さんが火災保険に加入されていた場合は、
お隣さんの保険が優先されます。
なので、補償額が足らない時に補うことができるのが、
類焼補償特約です。
以外と思われるかもしれませんが、
保険を更新していな方がおられます。
売却時に「これで火災保険は必要なくなりますので、
解約していただいて結構ですよ」と伝えたら
「それが、更新していなくてそのままなんです」と
加入していなかったことは1度や2度ではありません。
類焼補償特約はオプションになっていることが多いので
検討のうえ必要な場合は追加しておきましょう。
これで、火災、家財、類焼を確認しましたが、
まだ、カバーできていない事故があります。
それは、水漏れなのです!
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